木工初心者が、本格的な大工技術を教えてくれる木工倶楽部に入会。教習内容を備忘録として書き綴っています。
鑿(ノミ)や鉋(カンナ)に興味がある方、よかったらご覧ください。
四街道 サンデー木工倶楽部とは
2020年8月2日・4回目の教習
前回は 教習③ サシガネと墨差で墨付け でした。今回はノコとノミを使った教習です。
砥石台(中砥用)の製作
教習で作るのは砥石をのせる台。下写真のような砥石台を製作します。
前回は墨付けをしました。今日は中央部分をノミで掘り、砥石をのせる窪みを作ります。
ノコで切り込み
まず、窪みを掘る場所にノコで切り込みを入れます。そうすると後からノミで欠き取りやすくなるからです。使うのは「硬い奴」という強そうなノコ。
上手く切るポイントは、引くときに力を入れ押す時は力を抜く事。ノコの重みで切るイメージで、力を入れすぎないのがコツだそうです。
参考記事
5分(1.5cm)の幅に引いた墨線の上をガシガシ切ります。木材が動かないように、左手でずっと押えているのが辛い!
切る事に集中できないのでノコが左右に倒れ、引き溝が広がってしまいました。木材が動かないように、クランプで固定した方が良かったみたいです。
この日は先生のクランプをお借りし、後日さっそく 高儀のL型クランプ 300mm GL-300G を購入しました。
スライド式なので素早く挟む調整ができ、口開き幅(300mm)もちょうど良いサイズ。買って良かったです。
ノミで欠き取る
先ほどノコで切り込みを入れた部分を削り落とします。
STEP1 墨残しで彫り線
墨残しとは、墨線を消さないようにぎりぎりのところに彫り線をいれたり掘ったりすること。
まず墨線の内側(削る部分)にノミを垂直に立てます。この時刃の向きに注意。
裏を残す方に向けます。ノミの裏は平面なので、木材を平面に削る定規になります。
そして玄能で2回ほど軽く叩き、彫り線を入れます。
ノミを握る場所は、カツラのすぐ下が良いそうです。僕の手の位置は少し下すぎでした。気をつけます。
STEP2 欠き取る
墨残しで彫り線を入れたら、次は欠き取ります。彫り線の2mm内側に5分のノミを立てます。
ゲンノウを叩き入れ、切り込みを入れた部分を欠き取ります。
パキッ!と、切り込みに沿って割れてくれました。
木材の幅の半分まで欠き取ったら、裏返して反対側から残る半分を欠き取ります。
両サイドからノミで削っていくと、真ん中がふくらんだ状態になっていきます。なので、その部分を広ノミで平らにします。
STEP3 墨線に沿って削る
だいたいだいたい平らになったら、次は墨線に沿って削ります。先ほど墨線から2mm内側を欠き取ったので、残っている2mmの部分を削るのです。
初めから墨線に沿って削った方が早いのでは…と思いませんか?(僕は思いました)でも、最初から墨に沿ってノミを打ち込むと、必要以上に削れてしまった場合に修正ができません。
2mm余裕があると、調整する事ができます。そういうわけで、初めは墨線の2mm内側を欠き取り、最終的に墨線に沿って削るんですね。
墨線に沿って削る時のポイントは、基準となる平面を作ること。
全体を徐々に平面にするのではなく、まずは墨線に沿って狭い範囲で基準となる平面を作ります。そして基準に合わせて中を平らに削っていきます。
STEP4 穴掘り
次に、8分ノミで小さい方の穴掘り。先生のお手本を見ます。
ノミを立てる位置は墨線の2mm内側(削る部分)。叩く深さは3mm程度。
彫り線を入れる時いちばん大事な事は、繊維の方向を見る事です。
繊維に沿った方向は、ノミの刃が容易に入ってしまうので、繊維に沿って木材が裂けてしまう場合があります。
それを避けるために先ず、繊維を断ち切ります。繊維を断ち切る事で、これ以上繊維に沿って木が割れる心配がなくなります。
最初に繊維を断ち切る方向を叩く。繊維を断ち切るので、強く叩く。
次に繊維に沿った方向を叩く。繊維に沿う方向は割れやすいので、軽く叩く。
刃の裏を上に向ける。斜めに叩き入れ彫り線の中を削る。
①~③をくり返し、少しずつ掘っていきます。
全体が掘れたら、先程と同じ。墨線に沿って削り、基準となる平面に合わせて全体を平らに整えます。
砥石が入るか入れてみたら、ぎっちぎちで窮屈そう。もう少し掘って広げた方がいいか…。時間がきたので、とりあえず今日はここまで!
今日の感想
ノコギリを使ったのは20数年ぶり、ノミは初めて使いました。ノコとノミを使うのは本当に楽しい!大工になったような気分でウキウキでした。
ただ、本物の大工さんが見たらめっちゃ怒られそうな手つきだと思うので、これからもっと努力して上手くなるように精進します!
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