知識も経験も全く無いのに、プライベートキャンプ場作りを始めたChoroです。
整地の前に
いよいよキャンプ場作りを開始します。今日の目標は、車を停める場所を確保すること。
キャンプ場の整地に向け、まずは車1台分の狭い面積を整えることで整地の流れを把握したいと思います。
さて、整地の第1工程は「刈る」ですが草刈りの経験は無く、草刈り機を間近で見るのも初めてという超初心者なので、まずは使い方を学ぶことからスタートします。
草刈り機の先生は、この土地を貸してくれたAさん。何から何までお世話になります。
草刈り機の危険性と使い方
草刈り機には充電式とエンジン式があり、その違いのひとつがパワー。充電式(バッテリータイプ)はエンジンが無い分、軽くて静かなのがメリットですが、エンジン式に比べるとパワーが劣るそうです。
広範囲の草を効率的に苅るには、パワーが大きいエンジン式を選びたいところ。しかし初心者が使うにはレベルが高そうなので、危険性を十分に理解して作業しなくてはいけませんね。
草刈り機は、鋭い刃がついた金属の円盤が高速で回転することで草を切断する仕組みになっています。
この「高速回転」に事故を引き起こす危険性があり、特に知っておくべき危険な現象が「キックバック」です。
キックバックに注意
キックバックとは「刈刃の跳ね返り」のこと。草刈り機でキックバックが起こる仕組みは、刃の回転方向に関係します。刈刃は作業者から見て左回り(反時計)に回転しています。
このため回転方向とは反対の右側に固い障害物が接触した場合、刈刃が作業者の右側に向かって大きく跳ね上げられる現象が起こります。
キックバックが発生すると刈刃部が跳ね返り、体に接触するなど大きな事故につながるので十分に注意しなくてはいけません。ではどうすれば危険を回避できるのでしょうか。
刈刃の動かし方
往復刈りは危険
キックバックは刈刃の回転方向とは逆の右側に、固い障害物が接触した場合に起こります。そこで刃の動かし方が危険回避のポイントになります。
左右に往復して苅るよう動かし方は、危険なので絶対にしてはいけません。往復刈りをすると刈刃の右側に対象物が当たるからです。
対象物が柔らかい草なら問題は無いのですが、先ほど話したように固い障害物に接触した場合、キックバックが発生する危険があります。
そういう訳で「刈刃は右から左へ、一方向に動かして苅る」のが正しい動かし方です。
そして刈刃の前方、左側3分の1の部分で刈ると切れ味が良く、草の巻き込みも少なくなるので効率的に作業が進みます。
草刈り機の危険性と使い方を理解したところで、次は実践です。
整地に使う道具
整地に使う道具は前回考えた 整地に必要なもの8選 から、チェーンソー以外を使います。
その他、追加で用意した道具が2つ。木工用の両刃鋸とレーキです。
チェーンソーを使うまでもない細い幹なら、手鋸で切ってしまおうということで両刃鋸。
そして土を均すための道具、レーキも追加で用意しました。
レーキとは長い柄の先に短い爪がついたもので、落ち葉を集めたり硬い土を砕き平らにならす道具です。
以上の道具で、整地作業に挑みます。
整地のための3つの工程
整地とは「地面を平らに整える」ことで、大きく分けると3つの工程があります。
- 刈る
- 除去
- 土ならし
草木を刈り、刈り草や残った根などを除去。あとは土を平らにして終了です。
STEP1 刈る
整地の第1工程は草刈り。巧みに草刈り機を操るAさんを、羨望の眼差しで見つめる2人がChoroとその相棒。キャンプ場作りはこの2人で行います。
使う草刈り機は、丸山製作所の肩掛け式。重さは約5kgですが、肩に掛けてしまうと重みはあまり感じません。
では、モッサモサに密生している笹を刈って刈って刈りまくります。
作業姿勢は、両足を適当な間隔に開いた状態からスタート。足の運びは、地面から足を大きく上げないよう、すり足で進むのがポイントです。
そして、一度にたくさん刈ろうとせず、1.5m程度の範囲内を動かすようにします。
刈刃を左下がりに傾けるのもポイント。
雑草の根元に対し10度ほど傾けて当てると、刈りやすくなります。
石や木の幹周辺など、固い障害物がある場所はキックバックの危険があるので、草刈り機ではなく手鋸で刈ります
不要な木の幹や太い根なども手鋸で切ります。
チェーンソーを使う事も考えましたが、初心者がこのような地面すれすれの位置で作業するのは、めっちゃ危険。なので手鋸で頑張ります。
STEP2 除去
整地の第2工程は除去です。刈り草の他、残った笹の茎や地中に残っている太い根などを除去します。
特に、笹の茎の除去はとても重要な作業になります。硬い茎が残っていると、つまずいて転倒したりタイヤのパンクの原因になるからです。
では、地面を覆う大量の笹の葉や枯れ草の除去からスタートです。
刈り草を熊手でかき集め、手箕(てみ)に乗せます。
とりあえず邪魔にならない奥の方へ、どんどん積んでいきます。
刈り草をある程度取り除き地面が見えてくると、硬い笹の茎が姿を現します。これらを根こそぎ、スコップやクワで掘り返して除去。
地面を掘り起こすと何かの根が次々と出現するので、ひたすら引っこ抜いて除去。
根っ子のボスも除去。ボスは全長4メートルもありました。
根っ子以外にも、謎のビニールゴミが大量に埋まっていたので、全て掘り出して除去。
尖った茎などが残っていないか、手でさわって最終確認します。
STEP3 土ならし
地面の上がきれいになったら、整地の第3工程「土ならし」に移ります。土ならしは読んで字の如く、土を平らにならす作業です。
地面が盛り上がっている部分を、レーキやクワでほぐし平らに整えます。
凹んでいる部分には土を足し、できるだけ全体を平らにします。
ある程度凸凹がなくなれば、転圧です。転圧とは上から圧力をかけて空気を押し出し、地面の密度を高める作業のこと。
しっかり地面を固めないと、雨が降った時に地面がぬかるんで歩きにくくなるうえ、車の出し入れも困難になります。
転圧の方法を調べたところ、「とんとん」とか「ダンパー」と呼ばれる転圧道具がありました。
しかし地面を固めるだけの道具にしては、あまりに高額なので購入は断念。自分の足でトントンします。
全体をしっかり踏み固めたら、いよいよ最後の仕上げ。転圧作業で凸凹になった部分をもう一度平らにするため、全体にレーキをかけます。
これで駐車スペースの整地が終了しました。では改めて整地前、整地後を比べてみます。
before and after
ビフォアーアフターの写真です。整地前は全体が笹に覆われ、人が通る隙間もありません。
笹薮を切り開き整地することで、車を停める場所を確保することができました。
最後に
今回は、車1台分の狭い面積を整ることで整地の流れを把握するべく、「刈る」「除去」「土ならし」の工程3つにチャレンジしました。
想像以上にハードワークだったのが、第2工程の除去作業です。地面を掘っては根を抜き、掘っては抜いてのくり返しで本当に体力を奪われました。
草刈り機で笹を苅るのはとても楽しい作業だったのに、その後にこんな苦行が待っているとは…
しかし大変だったからこそ、地面が平らになったときに大きな達成感を味わうことができました。
この経験を踏まえ、次回は更に整地を進めたいと思います。目指すゴールは、プライベートキャンプ場の設置です!
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