パスタのゆで方。「なぜ?」に答えます。

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パスタを茹でる時の「なぜ?」

パスタを茹でるのは簡単ですか?湯を沸騰させて時間どおりに茹でるだけ。やり方は簡単ですが、ふと疑問に思うことはないでしょうか。

こんなに大量に水を沸かさないといけないの? 塩って必要? 時間どうりに茹でたのに、なんかボソボソして不味い!なぜ?

パスタを茹でる時に、僕自身が感じた疑問と、僕なりに出した答えです。良かったら参考にして下さい。

100g(1人分)は水1L 200g (2人分) は水1.5Lで大丈夫

よくある基本のレシピに「パスタ100gで2Lの水、200gだと3Lの水が必要」と書かれています。でも…正直3Lの水を沸騰させるには、かなりの時間が必要だしガス代もかかります。

そこで本当に3Lの水が必要なのか、比較実験をしてみました。

200gのパスタを Ⓐ3Lの湯 Ⓑ1.5Lの湯 それぞれ茹でて比較した結果、ⒶとⒷのパスタに差は全くありませんでした。ということで、僕は200gのパスタなら水1.5Lで茹でています。

では、なぜ多くのレシピに「たっぷりのお湯」と書かれているのか?

僕が思うに、その方が失敗が少ないからではないかと思います。たっぷりのお湯を使う理由としてよく書かれているのは主に2つ。

  • パスタ同士がくっつくのを防ぐ
  • 湯の温度が下がりにくい

たっぷりのお湯を使うとパスタ同士がくっつかないそうですが、少ない湯でもくっつくのを防ぐ事は出来ます。ポイントはパスタをかき混ぜる2回のタイミング。

混ぜるタイミング
  • ①パスタがばらけるように湯に入れ、かき混ぜる
  • ②湯が白く濁ってきたら、パスタ同士を離すようにしっかりかき混ぜる

1回めのタイミングはいちばん最初。パスタ全部が湯につかるように混ぜます。2回めは、しばらくして湯が白く濁ってきた時です。

パスタ同士がくっつく原因は、湯の熱によりパスタ表面のデンプン質が溶け出し糊化する(のり状になる)から。お湯が白く濁ってくるのは、でんぷん質が溶け出してきた証拠で、パスタ同士がくっつきやすい時です。

ここでしっかりとかき混ぜるとパスタ同士がくっつくのを防げます。でも、あまり激しくかき回してはダメ。せっかくパスタ表面に入った塩味と糊化したデンプンの旨味が湯の中に剥がれ落ちてしまいますので、優しく混ぜましょう。

2回のタイミングでしっかり混ぜる事で、少ない湯でもパスタがくっつく事はありません。

たっぷりのお湯を使うもう1つの理由は、「湯の温度が下がりにくい」でしたね。これも、少ないお湯でも大丈夫な方法があります。いちばん最後の「茹でるときの火加減は中火?強火?」を参考にして下さい。

パスタに塩味をつけるため 水1.5Lに塩15gを入れる

以前、塩を入れずに茹でたパスタでナポリタンを作ったことがありますが、正直美味しくありませんでした。ソースは濃い味なのに、全体の味がぼやけているのです。

パスタ表面にソースの味がついているだけではダメなんですね。パスタだけを食べてもしっかり塩味がついて美味しい。そのうえでソースを絡めると一体感がうまれ、美味しくなるのだと分かりました。

塩を入れる理由としてよく言われるのが「食感をよくする」というもの。でんぷん・グルテン・糊化・浸透圧なんかが関係するのですが簡単に言うと、良い食感 =アルデンテで表面はプリ! とした食感にするために塩を入れる。という話。

でも実は水1Lに対して塩25g 以上も入れないと食感をよくする効果は無く、大量の塩で茹でたあげく茹で上がったパスタを洗わなくてはいけないそうです。

そこまでする必要性も感じないので、パスタを茹でる時に塩を入れる理由は 「パスタに下味をつけるためだけ」だと僕は考えています。

どちらでも良いです

以前は「水に塩を入れると、沸騰するのが遅くなる」という話を信じて、頑なにそれを守っていました。 が、科学的に検証した複数の実験データを見てみると、先に塩を入れても、沸騰してから塩を入れても、特に差はないようでした。以来、僕は入れ忘れがないように、水と塩を一緒に入れてから火にかけるようにしています。

最初は「激しく沸き立っている状態」→ 茹でている間は「静かに沸騰している状態」の火加減

①最初は湯がボコボコと激しく湧いている状態でパスタを入れます

パスタを入れると湯の温度が一気に下がります。少しでも下がるのを防ぐために、激しく沸騰している状態のときにパスタを投入。再び沸騰するまでは最強火のままです。

②再び沸騰してきたら、水面がゆらゆらと動く程度の沸騰状態を保ち茹でます。この時の火加減はとても大事。

パスタが激しく動くような火力だと、パスタ表面のデンプンが剥がれ落ちてしまいます。旨味も損なわれますし、表面のザラつきが無くなると、あとから和えるソースと絡まりにくくなってしまいます。

逆に温度が低すぎると、ねちゃっと水っぽく表面がふやけたような食感になります。弱火で茹でたパスタはとにかく悲しくなるくらいマズイです。火加減に迷うようなら、とにかく弱火で茹でるのは絶対ダメ!強火を意識して下さい。

2人分のパスタのゆで方と調理工程を紹介している記事も参考にどうぞ。

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