木工初心者が、本格的な大工技術を教えてくれる木工倶楽部に入会。教習内容を備忘録として書き綴っています。
鑿(ノミ)や鉋(カンナ)に興味がある方、よろしかったら参考にして下さい。
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2020年9月6日・6回目の教習
前回は 教習⑤ 表の平面確認・裏側の加工 でした。
今回の教習は ❶あると便利な道具の話
そして、引き続き砥石台の制作で ❷斜めに切る ❸角を取る です。
教習時間は、9:30~12:30 (3時間)
❶ あると便利な道具の話
今日は作業に入るまえに道具の紹介がありました。木工をする上で「こういう道具があると便利で良いですよ」というお話。

ずらりと並んだ計測工具。これらで寸法を計ったり直角の確認ができます。そして、正確に90度や45度の墨付けをする事ができます。
墨付けとは木材に線を引いたり印をつけること。教習中は鉛筆ではなく墨で線を引きます。
参考記事教習③ 墨付けと墨差し


木工上級者になると、墨付け道具は自分で作ります。上の写真、自作の止型定規は黒柿の木材で作ったそうです。かっこいい!
でも僕のような初心者に自作は無理なので、まずは既製品を買います。気になった道具は、以下の2つ。
完全スコヤ
完全スコヤ(square)は、精度の高い直角(90度)を測ることのできるL字型の定規。
短い方(妻手)に厚みのある土台がついています。
ここに木材を引っ掛けることが出来るので、サシガネよりも安定した墨付けが出来そうです。
止型(とめがた)スコヤ
留め型とも書きます。「留め」とは日本古来の呼び方で45度の事を指すそうです。
これの良いところは「止型定規」と「完全スコヤ」2役をこなす事。45度と90度の直線が引けます。
止型スコヤがあれば完全スコヤは必要ないのか質問したところ、「必要だと思ったときに必要な方を買いなさい」という答え。確かに。
その他、角度を測る測定器具「プロトラクター」や、穴の内径や深さ・材の厚みを測る「ノギス」なども教えていただきましたが、
「自分の必要に応じて揃えたら良い」との事なので、こんな便利な道具もあるよ。ということだけ覚えておいて、必要になった時にそれに合った道具を買うことにします。
道具の勉強は終わり!次は砥石台の続きです。
❷ 斜めに切る
砥石台(中砥用)を製作中。前回までに、砥石が入る窪みを掘り、裏を削る加工をしています。裏のカーブの出来を見てもらったところ、OKをいただきましたので次の工程へ。

今日は、砥石台の両サイドを斜めに切り落とします。


STEP1 墨付け
線と線の間が3mm幅になるように、2本の線を引きます。ノコの厚みよりも幅広の線を引くことで、後から削ってサイズ調整が出来ます。

ぐるりと一周、ノコが入る所に2本線を引きました。本当は墨差し使って墨線を引かないといけないのですが、まだ墨差しの扱いに慣れていないので、ついつい楽な鉛筆を使ってしまいます。

やっぱり墨に比べ、鉛筆は色が薄くて見ずらい。次は、ちゃんと墨を使います。
STEP2 切る
木材を斜めに切るとき、両刃ノコの場合は横引きの方を使います。
参考記事縦引き刃と横引き刃
僕が使っているノコは片刃。縦・横・斜め挽きが可能な優秀なやつです。
では、線と線の間をノコで切っていきましょう。真上の線だけではなく向こう側や手前の線も見て、ノコが線の間を通っているか確認しながら切り進めます。


なかなか良い感じに切れた気がします。先生、どうでしょうか?

「これはとても上手に切れてるよ。90点だね。」
よっしゃ!いただきました~90点!!
墨線どおりに上手く切れたし、切断面はツルツル。ピカリと光っています。
さすがゼットソー!先日購入した『ゼットソーⅢ 8寸目』は、ピッチ(鋸の刃と刃の間)がきめ細かいので、切断した断面がとってもきれいなんです。
おすすめ!
では、もう片方もスパっと切っちゃいます。


先ほどに切った方に比べ切りにくく、ガタガタになってしまいました。切りにくかった原因の一つは、木材の節(ふし)です。

節とは、木の幹が成長して太くなる過程の中で、枝の元の部分が幹の中に包みこまれてできたもの。
密度が高くとっても硬いので、切るのが難しい!節を切るのに力が入り、のこ身が安定しなかったのが失敗の要因の一つかと思います。
節め~! ガタガタになったやんかぁ。(己の技術はさておき節のせいにする)

ともあれ無事に両サイドを切り落とし、だんだん砥石台らしくなってきました。次は角を取リます。
❸ 角を取る
先ほど斜めに切った部分の角を削り取ります。

角を取る部分の墨付けをしてから、削ります。

削る時に大事な事は、木目の方向を見ること。下の図のような向きの場合、木目に沿って割れてしまう事があります。

木目の向きを確認して、8分ノミで削っていきます。彫刻しているみたいでなんか楽しい。

と、残念ながらここで時間になりました。仕上げは、次回です!
今日の感想
今日はあると便利な道具を学びました。墨付けに役立ちそうな道具「スコヤ」は近いうちに買うつもりです。
木材を切ったり削ったりするときは必ず「節」「木目」などを確認する。これを忘れないようにします。
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